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催し物

岩手大学人文社会科学部 宮沢賢治いわて学センター 第35回研究会(=旧・岩手大学宮澤賢治センター第140回定例研究会)(2026.1.29)

定例研究会

名 称: 岩手大学人文社会科学部 宮沢賢治いわて学センター 第35回研究会
(旧・岩手大学宮澤賢治センター第140回定例研究会)
日 時: 2026(令和8)年1月29日(木)17:00~18:10
形 式: オンライン形式(Zoom Meetings)
講 師: 土屋 直人 氏(岩手大学教育学部教授/社会科教育)
演 題: 宮澤賢治の寓話・短編作品にみる「教育」「学校」「教師」
司 会: 木村直弘(当センター副センター長)
参会者: 48名

【発表要旨】
 宮澤賢治が寓話や短編等の作品のなかに描いた「教育」「学校」「教師」は多様・多彩であり、その全体には振幅と揺れがあり、錯雑、二律背反・矛盾、あるいは屈折があるようにも見える。報告の前半では、賢治の学校や教師への嫌悪感・反感、反発心が窺われる「鳥箱先生とフウねずみ」、生存競争を教える教師・学校を描き、立身出世の教育を批判する意図が見える「寓話 洞熊学校を卒業した三人」を取り上げ検討した。一方、先行研究では、この後者の「洞熊学校」では、教師・賢治がその改作過程で〈眼の碧い蜂〉たちを加筆している点から、そこに「比較・競争から共生へ」の暗喩があると指摘している点にも触れた。後半では、先行諸研究を参照しながら「茨海小学校」、「フランドン農学校の豚」、「或る農学生の日誌」、「台川」を取り上げそれらの特質を検討した。特に作品「台川」については、「賢治が農学校の生徒とともにおこなった“地質巡検”の記録である」との指摘の一方、この作品は「単に記録ではなく、虚構を交えた創作と考えざるを得ない」との見解があることを紹介しつつ、「台川」の叙述は、それが創作であったにせよ、「教育」者としてこのような作品を描けた賢治の当時の力量と視座には卓抜なものがある点を、報告者は最後に指摘した。

 

宮沢賢治いわて学センター第35回研究会チラシ.pdf